この作品は、さまざまなテクニックを複合的におこなう雑巾がけの典型的な事例としてあげられる。カメラの「フードはずし」をして撮影し、プリントの段階で「デフォルマシオン」によって中央の人物が細長く変形しており、またオイルを使って写真の不必要な部分をぼかし、その後に強調したい傘や人物の着物の部分などに鉛筆でレタッチ(書き起こし)が見られる。
小関庄太郎は福島市で生まれ、以後ずっと地元で活動していたアマチュア写真家である。『芸術写真研究』のほか、『フォトタイムス』などに作品や技法解説記事を発表している。ベス単カメラによるソフトフォーカスのほか、デフォルマシオン、雑巾がけなどの技術を駆使しながらも、同じ福島県出身の画家、関根正二のように風土に根ざした素朴な味わいが感じられる。
- 所蔵館
- 東京都写真美術館
- 作品/資料名
- 北国の雨
- 作品名(原題)
- 北国の雨
- 作者名
- 小関 庄太郎
- 制作年
- 1927
- 分類
- 国内写真作品
- 材質・技法
- ゼラチン・シルバー・プリント(D.O.P)
- 寸法
- 縦215×横257mm
- 作品/資料番号
- 10004012
- 東京都写真美術館 収蔵品検索
- https://collection.topmuseum.jp/Publish/detailPage/12196/