撮影:木奥惠三
岡﨑 乾二郎 OKAZAKI Kenjiro
Tierの文字デザイン(インスタレーションのためのエスキース)
野村 和弘
東京都現代美術館
由比正雪(劇団状況劇場)
横尾 忠則
関係について、座る形から(仮題)
ヤクザ映画 戦後日本映画のひとつの流れ(草月アートセンター、日本読書新聞)
《大正12年9月1日》下図
鹿子木 孟郎
K.N (天文学的な出来事について)
ジョン・レノン「Menlove Ave.」
アンディ・ウォーホル
Hariti’s Tree(1)
漆原 英子
3時12分
岡﨑 乾二郎
(左)山の向こうの中腹のちっぽけな村はすでに見えなくなり、ふたたび春が巡ってきた。葡萄の木はあたかも塀の笠石の下を匍う病める大蛇のように見える。生あたたかい空気のなかを褐色の光が動きまわっていた。似たりよったりの毎日が作りだす空白は伐り残した若木まで切り倒すだろう。日々の暮らしのなかで樹木の茂みは岩のように突き出ている。(右)自分の暮らした村がこんなに小さく思われたことはない。太陽が姿をみせた。背の高いポプラの林は風に吹き動かされる砂浜のような格好をしている。切れ目のないその連続を見ているだけで眼がくらんでくる。変り映えしない日々の連続に酔うことができたなら象や蛇をしとめた気にもなれる。蝶が舞うようにそんな風に彼はものを識ったのである。
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