白いテーブルに並べられた不思議な形をしたジュエリーたちは、100円ライター、プラモデルや怪獣のフィギュア、おろし金やパソコンなどから出来ている。嶺脇は日常の中の見慣れたプラスチック素材を切ったり加工を施して色鮮やかなジュエリーを制作する。ある時、ガチャポンのカプセルを切ってみると丸ではなく豆のような形になった。その意外性に興味を持った作家は、以来身の回りのプラスチックを切って制作するようになる。こうした行為は幼い頃に花を摘んで首飾りを作っていた感覚に近いのだと彼女はいう。作家の手によって加工されたモノたちは、それまでとは全く異なるジュエリーという姿となって目の前に現れる。我々はその意外さに驚きどこか違和感を抱きつつも、ジュエリーとしての美しさに魅了される。見慣れたものが身体に装着するものへと変容することにより、モノとの距離は一層親密になるのである。(A.T.)
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- mineorities
- 作者名
- 嶺脇 美貴子
- 制作年
- 1998-2007
- 分類
- 工芸
- 材質・技法
- デュポン™コーリアン®(人工大理石)、カプセル、椀、ネックビーズ、ブレスレットほか
- 寸法
- インスタレーションサイズ可変
- 受入区分
- 購入
- 受入年度
- 2007
- 作品/資料番号
- 2007-00-0019-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/5294/
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