![拡散する表面 [Superficie Divergente]](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2025/05/15129-1024x1020.jpg)
何も描かれていない白いカンヴァス。しかし、その表面には細かい起伏が幾重にも連なり不思議なリズム感を生み出している。本来、平らであるべき絵画のカンヴァスに、釘を使って凹凸を作り上げた本作は、1960年前後より開始した連作の中からの一枚である。当時ミラノの美術界は実験的な空気にあふれ、カステッラーニ自身も前衛雑誌『アジムート(方位)』を創刊するなど芸術論議の一翼を担っていた。
ルーチョ・フォンタナがカンヴァスを切り裂いてその向こうに広がる現実空間を取り込んだのに続き、カステッラーニの探究は絵画と外界を隔てる一枚の皮膜である「表面」に向けられた。カンヴァスに起伏を作ることによって曖昧な空間領域を生み出したのも、その上をモノクロームで均一に塗り込め微妙な陰影を映し出したのも、「表面」の存在を強調するために他ならない。《拡散する表面》というタイトルが示唆するように規則的な起伏の反復は、カンヴァスという枠を越えて無限に広がっていく。(C.M.)
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- 拡散する表面 [Superficie Divergente]
- 作者名
- エンリコ・カステッラーニ
- 制作年
- 1966
- 分類
- 絵画
- 材質・技法
- 油彩、釘/カンヴァス
- 寸法
- 200×200cm
- 受入区分
- 購入
- 受入年度
- 1992
- 作品/資料番号
- 1992-00-0065-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/3989/
東京都現代美術館のその他の収蔵品 (8084)

天井
アンディ・ウォーホル
東京都現代美術館

依存素
菅 木志雄
東京都現代美術館
![作品画像:[斎藤義重作品写真集:ファイル 4] 7/35](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2022/08/11767.jpg)
[斎藤義重作品写真集:ファイル 4] 7/35
斎藤 義重
東京都現代美術館

黒い梟
駒井 哲郎
東京都現代美術館
![作品画像:Conséquence 11[『Conséquence』より]](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2025/01/18729.jpg)
Conséquence 11[『Conséquence』より]
木原 康行
東京都現代美術館

三人のモデル
北沢 映月
東京都現代美術館
![作品画像:[吉田克朗関係資料一括]](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2023/11/24766.jpg)
[吉田克朗関係資料一括]
吉田 克朗
東京都現代美術館

母と子
池部 鈞
東京都現代美術館

「TOKYO SUBURBIA 東京郊外」千葉ニュータウン、千葉県
ホンマ タカシ
東京都現代美術館

ナムジュン・パイクおよび久保田成子関連資料③ ナムジュン・パイク 版画/印刷 タイトル不明 (布1)
ナムジュン・パイク/久保田 成子
東京都現代美術館

d’encres H
園山 晴己
東京都現代美術館

1979年9月29日、ピエール・セマール通りにて
岡部 昌生
東京都現代美術館
![作品画像:[斎藤義重作品写真集:ファイル 1] 33/127](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2022/08/11611.jpg)
[斎藤義重作品写真集:ファイル 1] 33/127
斎藤 義重
東京都現代美術館

水の中の手
東谷 武美
東京都現代美術館
![作品画像:芝増上寺[『新東京百景』より]](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2025/09/19826.jpg)
芝増上寺[『新東京百景』より]
深沢 索一
東京都現代美術館

葱の花
牧野 虎雄
東京都現代美術館