
8枚の厚みの異なる木箱が創りだす直線と曲線から生まれたこの作品のタイトルは「プラクティス・ウッド・ペインティング」の略であり、シリーズ35番目、愛称「若葉」を意味する。木の葉を思わせる幾何学的な図柄の下からは木の肌が透けてみえる。彦坂は紙やカンヴァスの均一性をあえて嫌い、絵具の付き具合と支持体としての視覚的な強さから木を選んだという。彼にとってこれは彫刻ではなく絵画である。「木の支持体」の当初は《ウッドペインティングによるプラクティスPWP6》 (1977年、当館収蔵)のような、軽快な色調を塗った板を5・7・5・7・7の短歌の比率の長さに並べたものであったが、次第に板は厚みを増して木箱になり、形態は櫛形になり、その色彩はより深みを増していく。70年代初頭に登場した彦坂はまず〈もの派〉と〈コンセプチュアル・アート〉をどう克服するかという地点からスタートした。彼はその手段として「プラクティス(実践)」を選び、色彩と形象の復活に取り組んだのである。(Y.H.)
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- PWP35 若葉
- 作者名
- 彦坂 尚嘉
- 制作年
- 1980-81
- 分類
- 絵画
- 材質・技法
- アクリル/木
- 寸法
- 229×171.5×16.6cm
- 受入区分
- 購入
- 受入年度
- 1992
- 作品/資料番号
- 1992-00-0058-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/3982/
東京都現代美術館のその他の収蔵品 (8082)

東京裁判
井上 長三郎
東京都現代美術館

捨てた部落
小野 具定
東京都現代美術館
![作品画像:[吉田克朗関係資料一括]](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2023/11/24761.jpg)
[吉田克朗関係資料一括]
吉田 克朗
東京都現代美術館

一隅
浜田 知明
東京都現代美術館

受難
駒井 哲郎
東京都現代美術館
![作品画像:[1960s-70s 日本の前衛美術家の記録] 万歳党](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2022/08/7286.jpg)
[1960s-70s 日本の前衛美術家の記録] 万歳党
平田 実
東京都現代美術館

思考するマルセル・デュシャン
篠原 有司男
東京都現代美術館

絞首台
浜田 知明
東京都現代美術館
![作品画像:[斎藤義重作品写真集:ファイル 4] 31/35](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2022/08/11791.jpg)
[斎藤義重作品写真集:ファイル 4] 31/35
斎藤 義重
東京都現代美術館

作品
村上 三郎
東京都現代美術館

イランの娘
広瀬 和子
東京都現代美術館

Untitled
若林 砂絵子
東京都現代美術館

早春賦
石本 正
東京都現代美術館
![作品画像:道[『波のたわむれ』より]](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2025/06/18432-656x1024.jpg)
道[『波のたわむれ』より]
瑛九
東京都現代美術館

Frozen
小瀬村 真美
東京都現代美術館

アンソニー・カロのスタジオ、ニューヨーク州
安齊 重男
東京都現代美術館