
木を用いたインスタレーションを都市空間に展開している川俣正は、インスタレーションは文字通り、その場限り、その時限りのものと言い切る。マケット、写真パネル、素描、作業写真、ビデオを合わせ見るならば、鑑賞者はプロジェクトの実現までの過程をたどる思いがする。しかし、作者はマケットをインスタレーションとは別の興味で成立しているものだと言う。確かに鳥瞰的な視点で作られたレリーフ状のマケットは正しい位置から見なければひどく歪んだ形になってしまう。それは、作業用のプランではなく、「見られる」ために制作されたものと納得させられるのである。トロント・プロジェクトは、都市の中の歴史的な含意をもつ廃墟的な空間に出現させた、インスタレーションである。廃墟とは時間と空間が出会うところ、と作者は語っている。そこへ架設的なプロジェクトを仕掛けて、別種の時間を持ち込むことによって、その場を異化し、新たな空間を発掘していくのである。
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- トロント・プロジェクト1989/コロニアル・タヴァーン・パーク
- 作者名
- 川俣 正
- 制作年
- 1991
- 分類
- 彫刻・インスタレーションほか
- 材質・技法
- マケット、カラー写真、素描(6点)、ビデオ、モノクロ写真(4点)
- 寸法
- マケット230×360×4cm、カラー写真100×120cm、素描およびモノクロ写真各67×87cm
- 受入区分
- 購入
- 受入年度
- 1991
- 作品/資料番号
- 1991-00-0050-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/3891/
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