
自分の家族の集合写真を使用した作品とそれに対応した婚約者の家族の集合写真の作品で、1968年第6回東京国際版画ビエンナーレ展で国際大賞を受け作家としての活動を始めた野田は、その後一貫して彼の日常生活をテーマとした《日記》という作品を作り続けている。彼の目にしたことのみによるその作品には彼の家族や友人が頻繁に出てきて、それを長年に渡って見てゆくと、彼の生活の変化、子供たちの成長や作家自身の加齢などを我々自身も経験することとなる。家族の集合した場面などいかにも記念写真的な作品も見受けられるのだが、そのタイトルはあくまでも《日記》であり、我々の憶測はそこで断たれてしまう。彼の作品に見うけられるのは個人の記録ということだけではなく、多くの人が共通して体験する日常生活の中での感情なのである。彼の作品は常に伝統的な木版と他の技法(シルクスクリーン、他)との併用によることが多いが、初期の作品が木版を生かした色彩の効果を利用した作品であったのに較べ最近の作品は木版を最小限使用し、色彩を抑え、より写真の感じを生かした作品となっている。そこに60年代後半に驚きをもって受け入れられた写真を版画に利用する技法が最近ではごく平凡となった時代の流れを感じさせられる。(I.K.)
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- 日記 1977年8月10日
- 作者名
- 野田 哲也
- 制作年
- 1977
- 分類
- 版画
- 材質・技法
- シルクスクリーン、木版
- 寸法
- 79×43cm
- エディション等
- Ed. a.p.(画面外右下)
- 受入区分
- 購入
- 受入年度
- 1978
- 作品/資料番号
- 1975-00-7481-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/2756/
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