ボロフスキーは絵画、彫刻、素描、音、光を展覧会場のいたる所に配置し、鑑賞者を包み込む空間を構築する。それは彼の夢の中のイメージであり、子どもの頃の記憶であり、個人的メッセージであり、彼の心の中でもある。その中で、私たちは彼が世に送り出した、数字が書かれた様々な人間に出会う。《ハンマリングマン(槌打つ人)》、《ランニングマン(走る人)》、《チャタリングマン(しゃべる人)》……。それらは彼の夢の中などに登場する人物であり、彼自身でもある。ハンマリングマンが仕事をする労働者の象徴であり、働く作家自身でもあるように、《ブリーフケースを持つ人》は世界中を飛びまわるビジネスマンの象徴であり、素描をカバンに詰めて展覧会場をまわる作家自身である。その経歴の初期の段階で、ボロフスキーは作品を制作することをやめ、数を数え紙に書き続ける、カウンティングという観念的作業を始めた。その後制作を再開した彼は、作品にその時点での数を書き込んだ。この作業で、彼は彼の観念的側面と具象的な側面とを結び付けたのである。両者の結合したものとして、ボロフスキーは署名の代わりにカウントされた数を作品に書き込んでいく。(S.O.)
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- ブリーフケースを持つ人 2816938
- 作者名
- ジョナサン・ボロフスキー
- 制作年
- 1983
- 分類
- 彫刻・インスタレーションほか
- 材質・技法
- 合成樹脂
- 寸法
- 231.5×60×2.5cm
- 受入区分
- 購入
- 受入年度
- 1987
- 作品/資料番号
- 1975-00-4196-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/1450/
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