菅木志雄は、木、石、金属、ガラスなどの物質に作為を加えず、直接的に提示する<もの派>の代表的な作家である。彼らは、日常的な「もの」を非日常的に提示して、その「もの」に帰属する概念性を取り除き、新しい在り方を見出そうとした。菅の関心は接点、周囲、境界というような境目の関係性にある。ある領界の切れ目――ある種の空気の違い、意識の中で見分けられる「ここ」と「あそこ」の違い、それはひとつの磁場の境界とでも言おうか、その境界領域にこそ「もの」があると言う。丸太をそのままに用い、それを組み合わせて設置していくこの作品でも、「もの」は「仕切り」として置かれている。「もの」を置くことによって、領界を出現させているのである。しかも、菅の境界の示し方は閉じられた連続性のものではない。ここでも、丸太は分節化され、完結した形態を形作ることはない。菅の作品は、観者に境界領域を認識させながら、ものの物質性を知覚させることを忘れないのである。(Y.W.)
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- 界の仕切り
- 作者名
- 菅 木志雄
- 制作年
- 1982
- 分類
- 彫刻・インスタレーションほか
- 材質・技法
- 木
- 寸法
- 150×600×250cm
- 受入区分
- 購入
- 受入年度
- 1982
- 作品/資料番号
- 1975-00-4073-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/1316/
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