赤や黄で画面を分割して塗り分けた《水芭蕉》は、岩絵具を用いた実験的な抽象表現として1955年に制作された。ここに塗られた2箇所の黒色部分には、それぞれに焼き緑青と焼き群青が使い分けられており、岩絵具という伝統的な素材の可能性を徹底的に探ろうとする作家の姿勢が窺われる。小品ではあるものの、東京圏における戦後の日本画改革運動の歴史を跡付ける上で、貴重な作例である。その後「水芭蕉シリーズ」の制作を続けた作家は、水面に水芭蕉の花が重なり合って咲く様子を流麗な墨の線のみで抽象化する新たな表現を開拓していくことになる。
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- 水芭蕉
- 作者名
- 佐藤 多持
- 制作年
- 1955
- 分類
- 絵画
- 材質・技法
- 紙本彩色
- 寸法
- 52.7×72.7cm
- 受入区分
- 寄贈
- 受入年度
- 2006
- 作品/資料番号
- 2006-00-0009-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/4938/
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