この「たまゆら」は、『戦争画リターンズ』という1995年から1999年にかけて10点制作された太平洋戦争を題材にした絵画のシリーズのうちの最終作である。陸軍と海軍を想起させる爆発のシーンが一対の屏風に仕立てられている。このシリーズの共通の特色は、不要になったふすまを屏風のように連結して用いることにある。作家の言葉によれば、工芸的完成度を避けてチープな素材で荒削りに作ったのは、個々の作品の「擬似的主張」を前面に見せたかったためとされる。そして、戦争を直接知らない(しかし両親は知っている)世代として、近い過去に自国で起きた歴史的事件をどのように作品化できるのかという人工的な実験のつもりであり、「太平洋戦争」「戦争画」「戦争一般」に対して、作家の脳裏に昔から定着している意味性のまったく無い純粋なイメージを、正直に形にしてみたものであると語っている。
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- たまゆら(戦争画 RETURNS)
- 作者名
- 会田 誠
- 制作年
- 1999
- 分類
- 絵画
- 材質・技法
- アクリル、油彩/麻布、襖、蝶番
- 寸法
- 2点組:各169x169cm
- 受入区分
- 購入
- 受入年度
- 2006
- 作品/資料番号
- 2006-00-0001-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/4926/
東京都現代美術館のその他の収蔵品 (8082)
薔薇と時
長谷川 潔
東京都現代美術館
根室近く
中原 實
東京都現代美術館
枯れた野草
長谷川 潔
東京都現代美術館
ふせん
末永 史尚
東京都現代美術館
憂鬱(古典主義による顔の連作)
相笠 昌義
東京都現代美術館
[吉田克朗関係資料一括]
吉田 克朗
東京都現代美術館
[斎藤義重作品写真集:ファイル 5] 29/56
斎藤 義重
東京都現代美術館
刑場(A)
浜田 知明
東京都現代美術館
喪中の作品・手
星野 真吾
東京都現代美術館
[Viva! Fluxus 記録写真] ジョージ・マチューナス《アドリアーノ・オリベッティに捧ぐ》 エリック・アンダーセン 靉嘔 ベン・パターソン 村井啓哲 小野寺奈津 柴田暦 高須修 植松琢磨 ヴァリンダ ヤリタミサコ
安齊 重男
東京都現代美術館
クレージー キッド(記念写真)
馬場 梼男
東京都現代美術館
[不詳]
村井 正誠
東京都現代美術館
[鉄条網を切る兵士]
宮本 三郎
東京都現代美術館
[吉田克朗関係資料一括]
吉田 克朗
東京都現代美術館
[二人の兵士]
田村 孝之介
東京都現代美術館
顔
村井 正誠
東京都現代美術館