逞しい四体の彫像が大地にしっかりと立っている。その太い両腕には人間の脱け殻を掲げている。彼/彼女たちは遠くを見るような、素朴で穏やかな笑みを浮かべているが、何を語ろうとしているのだろうか。当館での企画展「東南アジア1997」のために制作された本作品は本来、男女20体で構成されており、作家の手によって次のような言葉が添えられた。「暴力による犠牲者たちを悼む……この作品の意を汲みとって下さった方は、花、紙片、ハンカチ、身につけている物を彫像の足元に置いて下さい」。 これに応じ、観客の多くが鎮魂や祈願、告悔などそれぞれの思いを込めた「供物」を投げ返した。ダダンはインドネシアの村落共同体に根ざし、同国の民衆を取り巻く社会状況に触発された作品を制作してきたが、この作品の意図は特定の時代、特定の場所での「暴力」の事実を名指しすることではない。あたかも古代からの出来事を見守ってきたかのように、彫像は「暴力」そのものを普遍的な問題として、見る人の前に「証」として提示し続けるのである。(T.I.)
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- 証 [Mereka Memberi Kesaksian]
- 作者名
- ダダン・クリスタント
- 制作年
- 1996-97
- 分類
- 彫刻・インスタレーションほか
- 材質・技法
- ファイバーグラス、レンガ粉、衣服
- 寸法
- 4点組:各200×136×85cm
- 受入区分
- 購入
- 受入年度
- 1997
- 作品/資料番号
- 1997-00-0022-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/4514/
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