岡田謙三は東京美術学校在学中にパリに留学、4年余りに及ぶ滞仏生活を経て帰国し、エコール・デ・ボザール風の甘美な女性像やセザンヌを想起させる風景画などを発表する。二科展の中軸作家として活躍したにもかかわらず、再び海外に身を投じることを決意、1950年、48歳の時にニューヨークへと向かう。《ターニング・ポイント》は、渡米後、抽象に転じた岡田の典型的な作例である。ナイフを用いて塗り込められた白い絵具の層から、優美な線型が微かに姿を現し、微妙な拡がりと奥行きを持つ画面の中を浮遊する。日本の伝統的な料紙の模様と色を想わせるこの作風は「ユーゲニズム(幽玄主義)」と称され、ニューヨーク画壇において注目を浴びた。異国の日本趣味に迎合したと捉えられがちな岡田だが、そのような衣を纏いつつ、アクション・ペインティングにも似た奥行きのある堅固なマチエールの中に自らの心象を描いた点で、近代的な日本人画家であったといえよう。(K.T.)
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- ターニング・ポイント
- 作者名
- 岡田 謙三
- 制作年
- c.1960
- 分類
- 絵画
- 材質・技法
- 油彩/カンヴァス
- 寸法
- 141.7×104cm
- 受入区分
- 購入
- 受入年度
- 1989
- 作品/資料番号
- 1989-00-0065-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/3690/
東京都現代美術館のその他の収蔵品 (8082)
1970年代美術記録写真集 「クリスト 1970年5月 東京都美術館 『第10回日本国際美術展 Tokyo Biennale ’70 人間と物質』」
安齊 重男
東京都現代美術館
無題 1976 No.1-1
諏訪 直樹
東京都現代美術館
Scale
三上 晴子
東京都現代美術館
富士
福王寺 法林
東京都現代美術館
Series – In front of, In back of – Portfolio-Eleven Great Masters – “brancusi”
井田 照一
東京都現代美術館
太陽の光景[『RED HORIZON』より]
田中 稔之
東京都現代美術館
湖畔の朝晴
田辺 至
東京都現代美術館
TAGA
三澤 憲司
東京都現代美術館
翰
一原 有徳
東京都現代美術館
青い背理
佐野 ぬい
東京都現代美術館
幸福の島
国吉 康雄
東京都現代美術館
天神橋遠望[『大阪風景』より]
織田 一磨
東京都現代美術館
300年の宴
横尾 忠則
東京都現代美術館
Marikoに
浜田 知明
東京都現代美術館
Seed Project シロノセンダングサ・Bidens pilosa L.var.minor Sherff 2014年12月3日 東京都江東区木場公園
太田 三郎
東京都現代美術館
浩
分部 順治
東京都現代美術館