
写真を独学した石内都は、少女時代を過ごした横須賀の街を撮った《絶唱・横須賀ストーリー》(1977)など私小説的な三部作で壁や看板にしみ込んだ街の記憶を捉え、1970年代末には写真家としての評価を確立したが、自らと同年齢の40歳の女性の手足をクローズアップした《1947》を1990年に発表して以降、現代美術の分野からの注目を集めるようになる。《1906》は、1991年から93年にかけて撮影、94年に写真集『1906 to the skin』として刊行と同時に個展で発表された。所蔵作品は、当館が1997年に開催した展覧会「時間/視線/記憶 90年代美術にみる写真表現」に際し、サイズをかえて新たに制作されたもの。風紋をいだく砂漠、もしくは老木の樹皮、古い家壁のようにもみえるその被写体は、1906年生まれの舞踏家・大野一雄である。当初、手足の撮影を意図した石内は、自然光の下で自発的に舞い始めた老舞踏家の皮膚に魅せられ、マイクロレンズで追った。深い皺をたたえた「表面」は、身体に積み重なった時間や繰り返された鍛錬の記憶を物語っている。(Y.H.)
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- #1『1906 to the skin』より
- 作者名
- 石内 都
- 制作年
- 1991-93
- 分類
- 写真
- 材質・技法
- ゼラチン・シルバー・プリント
- 寸法
- 106.5×73cm
- 受入区分
- 寄贈
- 受入年度
- 1998
- 作品/資料番号
- 1998-00-0011-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/4578/
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