1955年、二度目の渡仏の途中で立ち寄ったニューヨークに魅せられた猪熊は、その後ニューヨークで20年近く作家生活を送ることになる。そしてその街は、猪熊がそれまで30年以上の間描きつづけてきた具象画から抽象へと彼の画風をも変えることとなった。本作品を含む初期抽象作品は、人種の坩堝のなかで感じた日本人であるという強い意識が表出したものであり、タイトルも日本的なものが多い。この具象から抽象への大きな転換期のとき作家はすでに還暦を迎えていたが、彼の作家人生にとってこれはほんの中間点にすぎなかった。彼はこの後、都市の俯瞰図を思わせる画面を平行線や幾何学的図形を用いて表現した《Landscape》シリーズや、宇宙をテーマとして鮮やかな原色の色彩で描いた抽象のシリーズへと展開してゆくが、晩年は再び具象へ立ち返り、単純化されたいくつもの顔を線描によって表現した《Faces》シリーズを制作した。(A.T.)
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- 太陽の家族
- 作者名
- 猪熊 弦一郎
- 制作年
- 1962
- 分類
- 絵画
- 材質・技法
- 油彩/カンヴァス
- 寸法
- 203×127cm
- 受入区分
- 購入
- 受入年度
- 1998
- 作品/資料番号
- 1998-00-0001-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/4568/
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