
アンソニー・カロは、現代イギリスを代表する彫刻家である。彼がその名声を確立したのは、1960年代のことであり、鉄に赤や黄色で鮮やかに彩色した彫刻によって、それまでにない新しい領域を切り開いた。ヘンリー・ムーアの助手をしたこともあるカロだが、カロの場合は、ムーアのようにブロンズのヴォリュームによって重厚な存在感のある作品をつくるのではなく、鉄板やアルミのパイプなどを溶接して構成し、軽快な印象の彫刻を生み出すことを自分の道として選んだ。カロが狙いとしていることは、彫刻の世界に色彩や運動感をもちこみ、音楽家がするように、自分の感覚や感動を直接的に表現することにある。この作品は、カロが小説家ジョイスの書いた海に関する文を読んでいるときに浮かんだイメージをもとにしてできた作品とされている。アクアマリーンの色が、海の天候を想像させ、三角形の形が波の盛り上がりと前進を連想させる。運動感を追求していた60年代のカロの特徴をよく示す1点である。(Y.S.)
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- シー・チェンジ
- 作者名
- アンソニー・カロ
- 制作年
- 1970
- 分類
- 彫刻・インスタレーションほか
- 材質・技法
- 鋼に彩色
- 寸法
- 94×292×140cm
- 受入区分
- 購入
- 受入年度
- 1991
- 作品/資料番号
- 1991-00-0017-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/3856/
東京都現代美術館のその他の収蔵品 (8082)

蜻蛉と向い風
土谷 武
東京都現代美術館

松澤宥記録写真集 1970 東京都美術館5/10
松澤 宥
東京都現代美術館

Untitled
若林 砂絵子
東京都現代美術館

「APN」(『アサヒグラフ』1953年5月13日号)のための構成
山口 勝弘/大辻 清司
東京都現代美術館

組ぬけ
鈴木 賢二
東京都現代美術館

十字架の道 3
村上 友晴
東京都現代美術館
![作品画像:[斎藤義重作品写真集:ファイル 3] 43/53](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2022/08/11750.jpg)
[斎藤義重作品写真集:ファイル 3] 43/53
斎藤 義重
東京都現代美術館
![作品画像:[新海敏子像]](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2022/08/19331.jpg)
[新海敏子像]
新海 覚雄
東京都現代美術館

神々の争い
赤穴 宏
東京都現代美術館

浅草観音
木和村 創爾郎
東京都現代美術館

病室 610
尾崎 愛明
東京都現代美術館

静物
本多 錦吉郎
東京都現代美術館

芽生え
駒井 哲郎
東京都現代美術館
![作品画像:[斎藤義重作品写真集:ファイル 5] 49/56](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2022/08/11844.jpg)
[斎藤義重作品写真集:ファイル 5] 49/56
斎藤 義重
東京都現代美術館

RON 9
一原 有徳
東京都現代美術館
![作品画像:酉の市[『新東京百景』より]](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2025/06/20060-1024x759.jpg)
酉の市[『新東京百景』より]
前川 千帆
東京都現代美術館