
この作品は、カンヴァスに描かれた油彩画と金属(スティールと鉛)で作られた立体物との組み合わせでできている。そして、この絵画と彫刻は、いずれも円錐とその上の鳥という同一の主題を表現している。だが、その「語り方」が異なっているために、同じ主題の別の部分が強調される。絵の場合は想像上の象徴的な意味が、彫刻の場合は空間的なヴォリュームが、といった具合である。バートレットの芸術は、このようにさまざまな「語り方」を併用することによって、主題の様々な側面を同時に表現しようとしている点に、大きな特徴がある。ミニマル・アートやコンセプチュアル・アートでは切り捨てられていた「語り」としての芸術の魅力を見直したのは、バートレットのような1970年代半ばから注目を集めた世代であった。ここで語られているのは、火と復活の神話であり、鳥は500年ごとに自ら火のなかに身を投じては生き返るフェニックス(不死鳥)である。この主題自体は、彼女が常に立ち返っている循環的な時間というライトモティーフにも関係づけることができる。(Y.M.)
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- 円錐上の鳥
- 作者名
- ジェニファー・バートレット
- 制作年
- 1989
- 分類
- 絵画
- 材質・技法
- 油彩/カンヴァス、鋼
- 寸法
- 絵画213×152cm、彫刻152×91cm、81×61×13cm
- 受入区分
- 購入
- 受入年度
- 1989
- 作品/資料番号
- 1989-00-0067-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/3692/
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