
具象的な木彫でデビューし、戦後セメントや鉄を素材としていた辻が陶彫を開始したのは、1950年代半ばのことである。子供の背丈は優に越すこの陶による抽象彫刻について、「戦前の東京には、パンジュウと称する菓子があった。パンでもなく、鰻頭でもない。その中間的なものであった。近年私の作るものは或いは彼のパンジュウの如きものであろうか。」と述べている。50年代の日本では、伝統的な美術に関わってきた人々のあいだで、国際的な場における評価を目指して、型にとらわれない抽象的な表現が試みられたが、陶芸の分野では、「走泥社」を結成した八木一夫が辻の影響下に器のかたちをなさない非実用的な陶土によるオブジェを制作している。辻のジャンルの解体を目指す試みは、二十代から帰依してきた禅に基づく抽象表現をとおして、普遍的な評価を獲得することになる。本作は、1958年第29回ヴェネツィア・ビエンナーレに出品された。(N.S.)rnrn
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- 山の人(山の男)
- 作者名
- 辻 晋堂
- 制作年
- 1957
- 分類
- 彫刻・インスタレーションほか
- 材質・技法
- 陶
- 寸法
- 120×45×46cm
- 受入区分
- 購入
- 受入年度
- 1986
- 作品/資料番号
- 1975-00-4105-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/1347/
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