初期の頃、自らを「生きている彫刻」として提示するパフォーマンスを行っていたギルバート・アンド・ジョージは、1971年から写真を使用した作品を発表し始めた。彼らの写真に共通するのは、モノクロや原色の加工を施された複数の写真をパネルに額装し、格子状に組み合わせイメージを構成してゆく点である。多くの作品にはスーツ姿の彼ら自身が匿名的なキャラクターとして登場するが、そのテーマが次第に現代人の日常生活の様々な問題に拡大していったことは、彼らが主張する「全ての人の為の芸術」の当然の帰結と言える。この《キリスト》をはじめ1980年に制作された一連の作品では、人種や性、宗教、階級という社会制度による抑圧や、不況による失業の中で希望を失ったイギリスの若者たちの不安をモニュメンタルに描きだした。作風がホモセクシャルの性を意識させることから、このキリストの表現にも性に関する古い道徳的価値への批判を読み取ることができる。(T.I.)
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- キリスト
- 作者名
- ギルバート&ジョージ
- 制作年
- 1980
- 分類
- 写真
- 材質・技法
- ミクストメディア
- 寸法
- 240×200cm
- 受入区分
- 購入
- 受入年度
- 1982
- 作品/資料番号
- 1975-00-3005-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/1195/
東京都現代美術館のその他の収蔵品 (8084)
凱旋門[『巴里』より]
佐藤 亜土
東京都現代美術館
海[『午前の歌』より]
菅野 陽
東京都現代美術館
[斎藤義重作品写真集:ファイル 6] 2/41
斎藤 義重
東京都現代美術館
1970年代美術記録写真集 「ルチアーノ・ファブロ 1970年5月 東京都美術館 『第10回日本国際美術展 Tokyo Biennale ’70 人間と物質』」
安齊 重男
東京都現代美術館
[斎藤義重作品写真集:ファイル 6] 1/41
斎藤 義重
東京都現代美術館
室内
田中 青坪
東京都現代美術館
[斎藤義重作品写真集:ファイル 1] 39/127
斎藤 義重
東京都現代美術館
[色紙]
中村 研一
東京都現代美術館
トルソ
山本 稚彦
東京都現代美術館
Untitled
若林 砂絵子
東京都現代美術館
ホワイトオス(カー) 森
大岩 オスカール
東京都現代美術館
黒の集まり
村井 正誠
東京都現代美術館
『ソラリスの陽のもとに』
福田 尚代
東京都現代美術館
桜
牧野 虎雄
東京都現代美術館
石と紙と石
井田 照一
東京都現代美術館
Web
モナ・ハトゥーム
東京都現代美術館