
1964年9月、村上を含む5人展「物質の変声期」(秋山画廊)に出品した作品。作者は1950年代後半から画面に数字のある絵を描き始めた。彼がそのような作品を制作するようになったのは、絵画か情緒的な要素を排除し、その対極にあるメカニカルな世界に新しい表現の可能性を見いだそうとしたからであった。そのような試みを徹底させることにより1960年代の注射針の作品が生まれたのである。1950年代に台頭し、時代の主流となっていった抽象表現主義がホットで生々しい感情表現を志向していたのに対し、村上は、あくまでもクールで緊張感に満ちた世界を表現しようとしていた。彼の注射針の作品には、注射針を集積回路のように規則的に配列した構成的傾向の作品及び非構成的な作品があるが、《物質の変声期 Mの場合》は前者の傾向を代表する1点である。村上は1960年代後半には注射針を使うことをやめるが、その後も大気の回路図である気象図を思わせる作品を制作するなど数字や記号による概念的な表現への関心を一貫して保ち続けている。(Y.S.)
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- 物質の変声期 Mの場合
- 作者名
- 村上 善男
- 制作年
- 1964
- 分類
- 絵画
- 材質・技法
- 注射針、ポリエステル、新聞紙型/合板
- 寸法
- 2点組:各145.5×145.5cm
- 受入区分
- 購入
- 受入年度
- 1983
- 作品/資料番号
- 1975-00-0516-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/542/
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