![[江戸城正月登城図 下絵 門前の賑い]](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2021/10/36661-L-800x1024.jpg)
江戸時代、大手門は城内への入り口として諸大名らが出入りしたところである。城内へは乗ってきた馬を下り、大半の供の者をその場に残さなければならなかった。これが正月ともなると、三が日の間に江戸に滞在するすべての大名らが一斉に登城し、大手門から坂下門界隈にかけて大勢の人々でごった返した。その時の風景を描いたものである。
画中には、城内に向けて進む一行が描かれる一方、駕籠のまわりで語り合う人、荷物に腰掛ける人、馬のそばで寝そべっている人まで描かれている。そんな待ちぼうけの人を相手に商売をする姿も。よく見ると、何かを飲んだり食べたりしている様子。寒風の中ただ待っている彼らには、格好の暇つぶしとなったであろう。
この作品は、その名称のとおり「下絵」である。画面には初めに描いた絵を修正するため、その上へ描き直したものが貼り付けられ、画家の試行錯誤がうかがえる。江戸東京博物館には明治時代に描かれた「江戸城年始登城風景図屏風」があり、最終的にはそのような絢爛(けんらん)豪華な作品になったのかも知れない。この下絵は、人物が全体的に丸みを帯び簡略化されて描かれ、どことなく漫画を見ているような楽しさがある。新春の風物詩をユーモラスに表現しているようで、違った味わいのある作品である。
- 所蔵館
- 江戸東京博物館
- 資料名
- [江戸城正月登城図 下絵 門前の賑い]
- 資料番号
- 91005982
- 大分類
- 絵画
- 小分類
- 日本画
- 種別
- まくり
- 年代
- 明治期 19世紀
- 員数
- 1幅
- 法量
- 73.5cm x 82cm
- 江戸博デジタルアーカイブズ
- https://www.edohakuarchives.jp/detail-17749.html
江戸東京博物館のその他の収蔵品 (110056)

明治天皇御大葬儀
東京今川橋青雲堂/製
江戸東京博物館

結婚妊娠出産の呪禁に関する玩具第十一図
尾崎清次/編 平川清蔵/画工
江戸東京博物館

大国主大神御影
江戸東京博物館

練上手鶴首徳利
江戸東京博物館

水着の外国人女性二人
江戸東京博物館

相撲カード 朝潮
江戸東京博物館

Summary of Meteorogical Observations made at Sapporo,Japan,for the Years
江戸東京博物館

タカゲタ
江戸東京博物館

長板中形染見本 23(448~467)
清水文夫/染付
江戸東京博物館

(1)一六八〇年ニウトン氏の暗示せる蒸汽機関車 (2)一八〇八年ツレビックス氏考案機関車
江戸東京博物館

エンピ
[浦安の農具業者]/製
江戸東京博物館

昭和初期政治社会関係写真ニュース
江戸東京博物館

蕾唐草文刺繍巾着
江戸東京博物館

売渡申証文之事 他
江戸東京博物館

風薬発汗水
江戸東京博物館

レコード 真景累ケ淵 サービス盤
林屋正蔵(8代)/演
江戸東京博物館