
文明開化の街に登場し、人々の注目を集めたものの1つに人力車がある。車輪の上にしつらえた椅子に人が座り、それを人の力で引っ張る乗り物だ。
この錦絵に描かれているのは、当時、人力車の製造や販売で知られていた秋葉大助の店頭の様子である。左に、その名前を記した看板がある。
この店は、現在の銀座4丁目交差点にほど近い場所にあった。柱や壁からわかるように、店は煉瓦造りで、いわゆる銀座煉瓦街の一画にあった。
錦絵をよくみると、人力車の背中にあたる部分に豪華な蒔絵を施したものがある。鶴が描かれたり、「大當(おおあたり)」と大きく書かれたりしている。人力車は、明治初期にはこのように意匠を競う傾向があったが、華美に過ぎるとして禁止の憂き目をみる。その後、華やかなものは、輸出用としてのみ製造されたようだ。
文明開化風俗の代表とも言える人力車も、1870年に東京府から製造・営業許可が下りた当初はさっぱり話題にならなかった。そこで思いついたのが、日本橋の高札場の下に人力車を置き、通りを走って見せることであった。
さて、この宣伝方法は大当たり。人力車は、あっという間に東京中、日本中に広まっていった。
- 所蔵館
- 江戸東京博物館
- 資料名
- 諸工職業競 諸車製造之図
- 資料番号
- 91210223
- 小分類
- 版画
- 種別
- 錦絵
- 作者(文書は差出人)
- 静斎年一/画
- 発行所(文書は宛先)
- 木曽直次良
- 年代
- 明治前期 明治12年 1879 19世紀
- 員数
- 1枚
- 法量
- 35.8cm x 23.7cm
- 江戸博デジタルアーカイブズ
- https://www.edohakuarchives.jp/detail-6924.html
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