
名所江戸百景 品川御殿やま One Hundred Famous Views of Edo: Gotenyama Hill at Shinagawa
歌川広重(初代)/画 UTAGAWA Hiroshige
「名所江戸百景」は、歌川広重の代表作として位置づけられる名所絵シリーズ。1856年(安政3年)から広重が亡くなった翌年の59年まで刊行が続けられた、当時のベストセラーである。江戸名所を100枚シリーズで出版するのは本邦初で、それまで名所として取り上げられていない場所を多数描く点をみても、意欲のほどがうかがえる。
御殿山は、品川台地の南端に突き出た高台で、寛文期(1661~73年)に吉野桜が植えられ、享保(1716~36年)頃にはすでに桜の名所であった。江戸湾を見渡す抜群の眺望で、花見名所の中でも人気スポットであった。本図では、左上に千本桜と呼ばれた木立と多数の花見客が描かれ、賑う様子を伝えている。
だが、主眼はそこだけでなかったようだ。正面に描かれた崖面の激しい凹凸は、米国ペリー艦隊の再来航に備え御台場(砲台)を造るために土砂を採掘した跡である。崖下はあちこちぬかるみ、木の板が架けられている。広重の詩情あふれる風景画のイメージとはかけ離れたリアルな景観である。浮世の美しさと幾度となく訪れた名所の惨状を1枚に描くことで、刻々と変化する時流を諦観しているようでさえある。
- 所蔵館
- 江戸東京博物館
- 資料名
- 名所江戸百景 品川御殿やま
- 資料番号
- 83200028
- 種別
- 錦絵
- 作者(文書は差出人)
- 歌川広重(初代)/画
- 発行所(文書は宛先)
- 魚屋栄吉/版
- 年代
- 江戸末期 安政3年4月 1856 19世紀
- 員数
- 1枚
- 法量
- 36cm x 24.4cm
- 備考
- 83200001~832000120名所江戸百景 全揃
- 江戸博デジタルアーカイブズ
- https://www.edohakuarchives.jp/detail-1697.html
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