
木を鉛でつなぎ合わせて大きな扇型に型取った作品。近くから見ると木の材質感が手に取るようにわかるが、黒鉛すなわち鉛筆の芯と同質の材料で黒く塗られているために表面はくすんだ鈍い輝きを放ち、遠くから見ると磨かれていない金属のような印象を受ける。このシリーズには《微香音》、《微再音》、《微界音》、《微陶音》などのヴァリエーションがあるが、作品の名は音が綺麗だからつけられたもので深い意味はないという。しかし作者が一連の作品で求めたものは、音、光、空気、香りなどを微妙なところで切りわける空間の敷居であった。作者はそれを閾(いき)と呼んでいる。屋外、室内、広い部屋、狭い部屋を問わず、この作品が置かれることによってひとつの空間が仕切られて、新たな空間が生み出される。さらに、表面の模様や凹凸のニュアンスによって周囲を巡る空気や光にかすかな律動すら感じられるあたりが、この立体作品の持つ不思議な魅カといえよう。(M.S.)
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- 微空音-1
- 作者名
- 米林 雄一
- 制作年
- 1986
- 分類
- 彫刻
- 材質・技法
- スプルース材、鉛、黒鉛
- 寸法
- 215×430×40cm
- 受入区分
- 購入
- 受入年度
- 1987
- 作品/資料番号
- 1975-00-4179-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/1430/
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