
チャールズ・パーカーは、ロンドンの裕福な中流階級の家庭に生まれた。1855年に英国陸軍に入隊、王立工兵連隊に配属された。
1856年のクリミア戦争を記録する写真家に触発されて写真を学び、翌年には駐留していたアイルランドで仲間の兵士の肖像写真を撮影するサイドビジネスを成功させている。写真術の習得が王立工兵連隊の軍事教練に伴うものであるかは不明だが、その後にインド大反乱(第一次インド独立戦争)を経て中国への遠征に参加して、1861年8月に退役すると香港で写真業をはじめている。この地での営業の背景に軍事行動に基づく知識が関わったことは疑う余地がない。そして、1863年5月頃に横浜へ移住し翌月に写真館を開業する。パーカーは1863年7月18日号の「ジャパン・ヘラルド」紙に横浜居留地およびその周辺のパノラマ写真の販売に関する広告を出している。パーカーは本作のような名刺判による風俗写真を制作し、訪日する外国人を中心に販売している。
パーカーは慶応2(1866)年初頭に写真館を閉じたことまでは知られているが、その後の消息がわかっていない。開業が下岡蓮杖やフェリーチェ・ベアトと同じ横浜であることから、相互に影響し合うライバル関係にあったと考えられる。
- 所蔵館
- 東京都写真美術館
- 作品/資料名
- (直垂長袴の武士)
- 作品名(原題)
- (Samurai wearing classical formal clothing)
- 作者名
- パーカー, チャールズ
- 制作年
- 1863-1866
- 分類
- 海外写真作品
- 材質・技法
- 鶏卵紙
- 寸法
- 縦90×横57mm
- 作品/資料番号
- 20100385
- 東京都写真美術館 収蔵品検索
- https://collection.topmuseum.jp/Publish/detailPage/4980/
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