
自分の家族の集合写真を使用した作品とそれに対応した婚約者の家族の集合写真の作品で、1968年第6回東京国際版画ビエンナーレ展で国際大賞を受け作家としての活動を始めた野田は、その後一貫して彼の日常生活をテーマとした《日記》という作品を作り続けている。彼の目にしたことのみによるその作品には彼の家族や友人が頻繁に出てきて、それを長年に渡って見てゆくと、彼の生活の変化、子供たちの成長や作家自身の加齢などを我々自身も経験することとなる。家族の集合した場面などいかにも記念写真的な作品も見受けられるのだが、そのタイトルはあくまでも《日記》であり、我々の憶測はそこで断たれてしまう。彼の作品に見うけられるのは個人の記録ということだけではなく、多くの人が共通して体験する日常生活の中での感情なのである。彼の作品は常に伝統的な木版と他の技法(シルクスクリーン、他)との併用によることが多いが、初期の作品が木版を生かした色彩の効果を利用した作品であったのに較べ最近の作品は木版を最小限使用し、色彩を抑え、より写真の感じを生かした作品となっている。そこに60年代後半に驚きをもって受け入れられた写真を版画に利用する技法が最近ではごく平凡となった時代の流れを感じさせられる。(I.K.)
- 所蔵館
- 東京都現代美術館
- 作品/資料名
- 日記 1972年5月31日 (a)
- 作者名
- 野田 哲也
- 制作年
- 1972
- 分類
- 版画
- 材質・技法
- リト・オフセット、シルクスクリーン/アルミ板
- 寸法
- 60×72cm
- エディション等
- Ed. 3/10(画面内左下)
- 受入区分
- 購入
- 受入年度
- 1978
- 作品/資料番号
- 1975-00-7476-000
- 東京都現代美術館コレクション検索
- https://mot-collection-search.jp/shiryo/2751/
東京都現代美術館のその他の収蔵品 (8084)
](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2022/08/13205.jpg)
[小清水漸作品写真集 2](32/74)
小清水 漸
東京都現代美術館

無題(龍蛇)ドローイング(B)
岡村 桂三郎
東京都現代美術館

NO FOCUS 71-17 A
原 健
東京都現代美術館
![作品画像:(4)[『卵』より]](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2022/08/16926.jpg)
(4)[『卵』より]
日和崎 尊夫
東京都現代美術館
![作品画像:「シカゴに向けて開かれた窓」[『新アメリカの没落』より]](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2025/05/20637-753x1024.jpg)
「シカゴに向けて開かれた窓」[『新アメリカの没落』より]
ロイ・リキテンスタイン
東京都現代美術館

相 (Phase)
多田 美波
東京都現代美術館
![作品画像:[apple yard 15]](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2022/08/20121.jpg)
[apple yard 15]
三木 富雄
東京都現代美術館
![作品画像:[斎藤義重作品写真集:ファイル 1] 35/127](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2022/08/11614.jpg)
[斎藤義重作品写真集:ファイル 1] 35/127
斎藤 義重
東京都現代美術館
![作品画像:顔[『曇後晴』より]](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2025/01/17540.jpg)
顔[『曇後晴』より]
浜田 知明
東京都現代美術館

無題
井田 照一
東京都現代美術館

SOL BLACKEE(東京芝浦電機)
横尾 忠則
東京都現代美術館

RIW 10
一原 有徳
東京都現代美術館

98-11
ミッション・インヴィジブル
東京都現代美術館
](https://museumcollection.tokyo/wp-content/uploads/2023/11/21938.jpg)
[中野淳関連資料:下町スケッチ](1/55)
中野 淳
東京都現代美術館

関係について、座る形から(仮題)
野村 和弘
東京都現代美術館

《柔かに、還元》シリーズのための前哨的作業譜断片(A-9)
中西 夏之
東京都現代美術館